黒いアリ(クロアリ)が住宅や家屋に発生すると、建物に被害が出るのではと心配になるかもしれません。特に羽アリ(羽蟻)が飛び回ると、それだけで気持ちが悪いですし、駆除しなければと思われるでしょう。
- ではクロアリ(黒アリ)が家に発生した場合、住宅に被害が出るのでしょうか?
- すぐにも黒蟻駆除やクロアリ退治をしなければいけないのでしょうか?
黒アリ(クロアリ)が発生したら退治・駆除すべき?
黒いアリが住宅の屋内に発生すると、非常に気分が悪いものです。ほとんどの方は、自宅やマイホームでアリを見つけると「シロアリ」ではないかと不安に感じるかもしれません。
重要なのは、発見した黒いアリが、「クロアリ」か「ヤマトシロアリという黒いシロアリ」なのかという事。
「クロアリ」と「ヤマトシロアリ」の区別の方法は、こちらで詳細に解説しています。
上記の違いで、屋内で発見した「黒いアリ(羽アリ)」が「クロアリ」なのか「ヤマトシロアリ」なのかを正確に判断してください。
家で見つかった蟻が「ヤマトシロアリ」であれば、すぐに退治や駆除をする必要があります。
「胴体にくびれがある」「触覚が直線的かどうか」など、分かりやすい違いに注目されると良いでしょう。検証した結果、「クロアリ」であった場合、建物への被害を心配する必要はありません。なぜ大きな被害はないと言えるのでしょうか?
クロアリ(黒アリ)の種類や被害とは?
クロアリと一言で言っても、日本には少なくとも以下のような黒い色のアリがいます。
- トビイロケアリ
- ルリアリ
- サクラアリ
- オオハリアリ
- クロヤマアリ
- オオクロアリ
どの種類のクロアリであっても、シロアリのように木材をエサとして食べるわけではないため、家に直接の被害をもたらすことはありません。まず、建物の木材がエサにならないという意味で、シロアリのような警戒をする必要はありません。
しかし全く被害がないかというと、被害は0とは言い切れません。では引き続き、クロアリが起こす被害の例を種類ごとに見ていきましょう。
トビイロケアリ(クロアリの一種)
トビイロケアリ | |
体色 | 黒褐色 |
大きさ | 2.5mm~3.5mm |
生息域 | 平野から山間地まで土や朽木の中・家屋にも侵入する |
生息場所 | 家屋の中にも侵入する |
羽アリ発生時期 | 羽アリの出現は7~8月 |
被害 | 家屋内では不快害虫・木材を巣の材料にしてしまう事もある |
ルリアリ
ルリアリ | 出典:名古屋市役所 |
体色 | 黒色 |
大きさ | 2mm |
生息域 | 本州中部南岸から四国・九州 |
生息場所 | 朽木・樹木の枯死部など・ベランダに巣を作る事もある |
羽アリ発生時期 | 羽アリは7~8月に発生 |
被害 | 雨になると家屋に侵入する不快害虫 |
サクラアリ
サクラアリ |
出典:名古屋市役所 |
体色 | 褐色 |
大きさ | 1mm |
生息域 | 北海道・本州・四国・九州 |
生息場所 | 落葉層や朽木の隙間・屋内では屋根裏や壁の下、床下に巣を作る |
羽アリ発生時期 | 羽アリは9~11月に発生 |
被害 | 屋内にも入り込む不快害虫・甘いものを求めて屋内に入る |
オオハリアリ うぃき写真
オオハリアリ |
出典:名古屋市役所 |
体色 | 褐色 |
大きさ | 4~4.5mm |
生息域 | 北海道以外の日本全国 |
生息場所 | 朽木・プランター下 |
羽アリ発生時期 | 羽アリは6~9月に発生 |
被害 | 毒針があり人を刺す・痛みは1時間ほどでひく |
クロヤマアリ
クロヤマアリ |
出典:名古屋市役所 |
体色 | 黒色 |
大きさ | 4~6mm |
生息域 | 日本全国 |
生息場所 | 地面が主な生息場所であり、住宅にはあまり入らない |
羽アリ発生時期 | 6~9月 |
被害 | 家屋に入ることはほとんどない |
オオクロアリ
クロオオアリ |
出典:名古屋市役所 |
体色 | 黒色 |
大きさ | 7~12mm |
生息域 | 日本全国 |
生息場所 | 公園や住宅地の地中に巣を作る |
羽アリ発生時期 | 5~6月に羽アリ発生 |
被害 | 家屋には基本的に入ってこない |
クロアリ(黒アリ)を駆除すべきか?
ヤマトシロアリとは異なり、上記の「クロアリ」たちは、羽アリの発生はあるものの、住宅やマイホームの木材に直接の被害を与えることはありません。ただ一種「オオハリアリ」は毒針で人を刺すこともあるので注意は必要ですが、やはり木材を食べることはありません。
主な被害は、「不快害虫」という事になるでしょう。
そのためクロアリを駆除することなく、そのままにしておいたからといって、大きな問題になる事もありません。
ただし、巣を作る場所が、電化製品の中になってしまうと、電気がショートする可能性もありますし、電化製品が壊れてしまう事もあります。「ルリアリ」は、これまでにコンセントの中に巣を作ったことが報告されている「クロアリ」であるため、注意する方が良いでしょう。
またトビイロケアリ(クロアリの一種)は、木材をエサにする事はないですが、巣の材料として建物の木材を削ってしまうので、家の耐久性が低下する可能性はあります。
上記のような被害があることも事実であるため、クロアリを駆除することを検討しても良いでしょう。
クロアリを不快に感じるのは、羽アリの大量発生かもしれません。しかし巣を飛び立つための大量発生であるため、基本的に数日で終わります。この不快感を耐えれば、駆除する必要もないかもしれません。どうしても駆除するという事でれば、以下の手順でクロアリ駆除を行ってください。
クロアリ(黒アリ)の駆除方法や費用はいくら?
殺虫剤などを使用して、クロアリを自分で駆除することもできるかもしれません。しかし殺虫剤で駆除できるのは、目に見えている蟻のみなので、巣にいる蟻や羽蟻まで駆除するのは難しいでしょう。そして働きアリが駆除されている間に、雌アリは逃亡してしまいます。
ですから駆除を行うのであれば、ベイト工法を使用して、ベイト(毒エサ)を巣まで持ち帰らせる方法が良いでしょう。市販のクロアリ用のベイト剤を購入して利用する事も可能です。
ベイト工法については、こちらで詳しく解説しています。
当サイト「シロアリナビ.com」では、ご自身で「ベイト剤」を使って駆除や対策することをおすすめします。自分で駆除や対策をするのが面倒という方は、シロアリ駆除業者に依頼する事もできます。さらに虫が苦手な方であれば、やはりプロのシロアリ駆除業者に依頼しても良いでしょう。
クロアリ駆除費用は、発生状況によってまったく費用が変わりますが、プロに依頼すると「2万円~10万円ほど」です。意外と高額になります。徹底的に駆除をすると、シロアリ駆除と変わらない金額になってしまいます。
クロアリの羽アリを発見したからと言って、すぐに駆除すべきというわけではありません。しかしクロアリの生息が屋内で確認されたという事は、シロアリが生息できる環境にもなっている事を意味します。ですからクロアリの発見に合わせて、シロアリの無料調査を受けてみるのも良い方法です。
無料現地調査を行ってくれるのは「シロアリ110番」です。どんなシロアリ駆除業者なのか、こちらで詳細に解説しています。
クロアリ(黒アリ)の羽蟻が家に発生!駆除退治は必要なのかのまとめ
クロアリと似ているシロアリは、「ヤマトシロアリ」です。
しかし、色が似ているといっても、生態はまったく異なっており、クロアリは住宅に大きな被害をもたらすことはありません。
今回は、6種類ほどのクロアリ(黒アリ)について紹介しましたが、木材をエサにする黒アリはいませんでした。
ただし「トビイロケアリ」は木材を巣の道具にしてしまうので、少し注意は必要ですが、シロアリ程の警戒をする必要はないでしょう。
住宅でクロアリの羽アリを見つけると不安に感じるかもしれません。そんな時、最も大切なのは、現状を正しく把握する事です。まずは発見したクロアリが、「シロアリ」なのかどうか、外見や羽の色などの特徴から判断しましょう。心配であれば、シロアリの専門家に相談するのも良い方法です。